平成28年度予算特別委員会「教育費」質問&答弁(議事録)

【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  よろしくお願いします。
 私はかねてより、スポーツを地域振興にどうつなげて生かしていくかを考えてきました。そして、その仕事がしたくて議員になり、2019年ラグビーワールドカップ日本大会、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、日々活動をしております。今回の予算特別委員会においても、それを実現するための視点で、今まで質問をさせていただきました。きょうは一連の集大成としてスポーツコミッションに関する質問をさせていただきます。
 まず、スポーツコミッションとは、スポーツ大会や合宿を誘致したり、市民マラソンなどの参加型イベントを開催、支援するなどにより交流人口を増やし、地域に経済波及効果をもたらす地域活性化の推進エンジンとなる組織です。産業振興費で質問したDMOにスポーツツーリズムを掛け合わせたものがスポーツコミッションであり、わかりやすい例としては、当然、規模や役割の違いはありますが、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の組織委員会がそれのイメージです。
 現在の区におけるスポーツシーンでは、スポーツツーリズムの取り組みは徐々に行われてきておりますが、横の連携が少なく地域内での広がりがない、地域のスポーツ資源、環境が十分に活用されていない、スポーツ施設の利用に制約が多い、受け入れる宿泊・観光関係者がスポーツ選手や指導者のニーズを把握していない、スポーツ大会やイベントの開催効果が一過性で持続ができていない、スポーツのまちとして魅力づくりやブランド化がなされていないなど、スポーツ団体と観光団体や事業者、行政、地域、NPOとの連携がとれていないというのが実態だと感じています。これらの連携を推進させるプラットフォームがスポーツコミッションであります。
 その機能としては、利用者ニーズに迅速、柔軟に対応できるワンストップ窓口機能であります。具体的には、対戦相手との折衝や練習場所の確保、アスリート対応の食事提供、移動交通手段の手配や観光案内などです。また、的確なターゲット設定による情報発信や効果的なPR活動等、さまざまなメニューがあります。それらの機能を発揮して、外に向けてはスポーツ大会や合宿、イベントの誘致を行い、内に向けてはツーリズム受け入れ体制の構築やスポーツ環境の整備を進めることで交流人口の拡大、観光等による地域経済への波及効果、港区ブランドのイメージアップ、地域スポーツ振興の活性化とスポーツを通じた地域振興の効果が期待できると考えます。
 まず質問は、2019年、2020年に向け、平成32年度、すなわち2020年度を最終年度とする港区スポーツ推進計画においても、港区の特性を生かしたスポーツツーリズムの推進とありますが、このスポーツコミッションが港区にメリットをもたらすという前提で、機能と効果についてどう考えるか、区の見解をお聞きいたします。
【答弁内容】
◯生涯学習推進課長(山田吉和君)  スポーツコミッションの機能につきましては、スポーツをまちづくりや地域の活性化の1つの手段と捉え、スポーツの有する多様な機能を活用し、まちづくりや地域の活性化に資するイベントの開催や広報活動等の関連活動を行っていくものとされてございます。
 また、スポーツコミッションの効果につきましては、各種のスポーツ大会の開催等による経済的効果に加えまして、青少年の健全育成、ボランティア組織の形成、地域コミュニティの形成、地域アイデンティティの醸成、国際交流の促進、地域情報の発信等の社会的効果があるとされてございます。こういったスポーツコミッションのような組織があれば、区内のさまざまな資源や人材を活用するスポーツツーリズムの推進にあたって、事業の円滑な遂行が期待できるものと考えます。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  生涯学習推進課長の答弁にもございましたとおり、これから2019年、2020年に向けて必要な組織であるという認識であることをうれしく思っております。
 次に、それを推進していくための体制についてお聞きいたします。
 スポーツコミッションで先駆的な例は、サッカーJリーグの浦和レッズを擁し、ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムを開催するさいたま市のさいたまスポーツコミッションで、平成23年10月の設立以降3年6カ月で、スポーツイベント開催に伴う経済効果は約234億円、誘致・支援した件数は116件、参加人数は64万5,000人となっています。ちなみに、初年度の平成23年度は23億円、12件、6万4,000人に対し、平成26年度は53億円、39件、13万3,000人と、金額ベースでいうと2.3倍となり、運営体制が拡大、充実しているのがわかります。
 さいたまスポーツコミッションの会長はさいたま市長で、名誉会長には埼玉県知事、副会長には市議会議長、委員には市商工会議所会頭、市体育協会会長、市内マスコミ各社社長、県都市整備部長、県スポーツ局長、市スポーツ文化局長などが就任し、事務局は公益社団法人さいたま観光国際協会が行う体制で推進されています。このように組織や団体をネットワークすることで、さまざまなシナジー効果が生まれる枠組みは有効な手段だと考えられます。
 質問は、その気になればどのようなことでもできる資源のある港区、その中でどのような体制で進めていくべきか、区のお考えをお聞きします。
【答弁内容】
◯生涯学習推進課長(山田吉和君)  区では現在のところスポーツコミッションを計画してございませんが、一般的にはスポーツコミッションは、スポーツ関連企業、スポーツ団体、観光団体、経済団体に加えまして、健康・スポーツ分野の研究・教育者、スポーツビジネスやマーケティングの知見を有する学識経験者等による運営委員のほか、実際に企画や折衝を行う事務局組織、スポーツ大会やイベント時の運営支援ボランティア組織などの体制が効果的だと考えられてございます。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  先ほども質問で冒頭に述べたとおり、港区にはそのような方々が身近に存在しておりますので、ぜひネットワーク化、組織化を推進していただきたいと思います。
 その組織ができる前提に、次に、その展開方法をお聞きします。
 先ほどのさいたまスポーツコミッションのホームページを見ると、スポーツイベントを開催する、スポーツ施設を探す、スポーツをする、スポーツを見ると、大きく4つの項目で構成されています。特に開催するのページを見ると、開催会場の確保・調整、財政支援、行政機関への調整、関連企業の斡旋、写真の貸し出し・提供、広報・PR支援、各種相談と、探す側に立ったきめ細かい情報が掲載されています。
 また、施設を探すのページには種目ごと、例えばサッカー場は12面、テニスコートは16施設などが、エリアごとにそれぞれ表示、掲載されています。
 質問は、港区では区内に秩父宮ラグビー場と東京海洋大学グラウンド、スポーツセンターと大型スポーツ施設がありますが、スポーツコミッションとして想定できるスポーツ施設はどれくらいあるのか詳細をお聞きします。また、区周辺のスポーツ施設とも連携して体制を整備すべきだと考えますが、こちらについてもあわせてお聞きいたします。
【答弁内容】
◯生涯学習推進課長(山田吉和君)  スポーツコミッションを進める上では、スタジアムのような大規模なスポーツ施設の連携が想定されてございます。
 港区のスポーツ施設数ですが、区の施設としては、スポーツセンターのほか、野球場が4面、サッカー場が2面、テニスコートが10面、フットサルコートが8面の屋外運動場がございます。また、区以外の施設では、秩父宮ラグビー場、都立芝公園野球場兼競技場、都立芝公園テニスコート3面、一般開放されております東京海洋大学のグラウンド1面と野球場1面を把握してございます。
 こういった区内の施設だけでは、規模によるメリットが発揮できないなどの課題もございます。スポーツコミッションの体制整備の必要性につきましては、観光振興や産業振興、まちづくり部門と連携し、その方策を調査研究してまいります。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  意外と数としてはあります。それ以外にも学校の校庭も有効に使えると思いますので、ぜひ借りやすい、競技者もしくは遠征しているチームなどが使いやすい、そのようなシステムをつくっていただきたいと思います。
 港区においても本年4月に港南地域で第1回みなと・港南ファミリーロードレースが開催されます。それ以外でも今年度はお台場ナイトマラソンや1000人桜ウォーク、お台場ウィークデーマラソン、第4回東京タワー階段競走と、マラソンという1種目だけでもこれだけの大会が開催される予定です。このようなイベントがスポーツコミッションと連携することで、その広がりが地域振興につながっていくと思います。ぜひご検討を前向きにお願いします。
 また、昨年の第4回定例会一般質問においてもスポーツツーリズムの推進を武井区長にお尋ねしております。スポーツの力を今後の観光施策に積極的に取り入れていきますという前向きなご答弁もいただいております。これは冒頭に述べた港区スポーツ推進計画の完全達成に向けて必須項目となることです。もう時間がありません。今動いて形にしていかないと港区のスポーツ振興の未来はないと思っています。文化プログラムの推進に負けない、2020年の後にしっかりと残るレガシーをつくり上げていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 また、それに関連しまして次の質問です。スポーツ親善大使についてです。
 来年度予算案では、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みとして、事前キャンプの誘致が挙げられております。まず、現在の状況をお聞きします。
【答弁内容】
◯生涯学習推進課長(山田吉和君)  事前キャンプの施設としまして、スポーツセンターですが、昨年12月にバレーボール、本年2月にバスケットボール、車椅子バスケットボールの3種目について、国際競技連盟の基準に適合することが確認されました。現在、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が、インターネットにより公開する自治体をPRするためのガイドブックへの掲載に向け準備を進めてございます。今後は、本年8月に公開されるこのガイドブックや港区に多くある大使館等を通じ、誘致活動を行ってまいります。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  動いていただいているということは、前進していることがよくわかります。ただ、それをより効果的に、港区がその3つの種目の招致活動をやっているということをPRしていくために、港区のスポーツシーンにゆかりのある著名なトップアスリートをスポーツ親善大使に任命して一緒に活動、PRしていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。
【答弁内容】
◯生涯学習推進課長(山田吉和君)  スポーツ親善大使は、スポーツを通じたシティプロモーション活動を行うことにより、自治体のスポーツ振興や都市ブランドの向上を図り、自治体の魅力等を情報発信するという役割がございまして、さまざまな自治体でその取り組みが行われております。
 事前キャンプ誘致にあたって、区では、既に取り組みを行っている自治体の例を参考に、その有用性を研究してまいります。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  よろしくお願いします。
 次の質問に移ります。港区教育委員会表彰における表彰対象の拡大についてご質問します。
 先ほど出てきました港区スポーツ推進計画の目指すべき姿は、「みんなではぐくむ スポーツ文化都市 みなと~誰もが生涯を通じてスポーツを楽しみスポーツで元気になるまちを目指して~」とされています。また、基本目標の「スポーツを通じた仲間づくり・地域づくり」には、地域スポーツ組織の活動支援とあります。
 昨年末に秩父宮ラグビー場で開催されたジャパンラグビートップリーグの港区長杯において、サントリーサンゴリアス対東芝ブレイブルーパス戦のハーフタイムでかわいらしいパフォーマンスを披露してくれた芝浦で活動するチアリーディングクラブエンジェルスは、港区でチアリーディングを本格的に学べるスポーツクラブです。まさに区が目指す地域スポーツ組織であります。
 本年度と昨年度の2年連続で芝浦チアリーディングクラブエンジェルスは、全日本チアリーディング&ダンス選手権で優秀な成績を修め、小学生らが港区教育委員会表彰で表彰されています。これは区が誇るスポーツ振興の成果であると思います。
 ただし、現在の表彰対象は、1、港区立学校、幼稚園、2、港区立学校、幼稚園に在校・在園する幼児、児童及び生徒とあります。つまり、同じチームで結果を出したにもかかわらず、区立の小学校に通っている生徒のみが表彰され、私立の小学校に通っている生徒は表彰されないというもので、今年度のケースでいうと、22名のチームで15名が表彰され、7名が表彰されないという事態になっています。ちなみに、表彰者には表彰状と図書券5,000円分が授与されます。
 質問は、今回の選考過程において、同一チーム内で表彰されない児童、生徒が出てくるにもかかわらず、表彰するに至った経緯をお聞きいたします。また、港区のスポーツ振興をより発展させていくためにも、そしてチームワークというスポーツの特性を意義深いものにしていくためにも、地域スポーツチームを表彰する場合は、基準成績に達したチームのメンバー全員に表彰対象を拡大すべきだと考えますが、あわせて見解をお聞きいたします。
【答弁内容】
◯庶務課長・教育政策担当課長兼務(佐藤雅志君)  港区教育委員会表彰は、港区立幼稚園及び学校において、他の幼児、児童、生徒の模範となる功績のあった人や団体を表彰し、広く周知することによって、他の区立学校の生徒等の意欲を呼び起こすことを目的として行っています。
 チームメンバー全員に、また地域スポーツクラブに表彰対象を拡大することにつきましては、今後の検討課題とさせていただきます。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  ありがとうございます。当然、教育委員会の表彰ですから、スポーツに限らないものが多数あると思います。スポーツは逆に一部かもしれません。ただ、スポーツという観点でいった場合、今のような問題が出てきます。区民で公立の学校に通っている子どもはもらえる、だけど公立の学校に通ってない子どもはもらえない。区民でない子どもはもらえない。もしくは区民であってもほかの地域にあるスポーツチームで優秀な成績を修めた子どもももらえない。多分いろんなケースがあります。これは時代に合わせた対応をぜひとっていただきたいと思います。
 それとともに、地域スポーツチームに対する団体表彰的なものも含めて、抜本的な改定をお願いしたいと思います。しつこいようですが、ラグビーワールドカップ2015イングランド大会において、日本代表チームの31名のうち、10名が外国人でありました。それでも日本のために戦い、そして結果を残した、これは誰もが称賛するスポーツのよさであります。この精神をぜひ港区のスポーツ教育でも生かしていただきたいと思います。
 最後に、安全な通学路の確保についてお伺いします。
 来年度予算において、芝浦小学校・港南小学校通学区域施設整備にかかわる調査が計上されています。私が活動している港南地域において、小学生の児童数の増加は目を見張るものがあります。港南小学校の児童数は1,070人と、東京都全体でもマンモス校と言える規模です。
 その児童たちの約半分である548人が都道316号線、いわゆる海岸通りを横断しています。朝8時5分から15分までと水曜日の一斉下校時に、その548人の児童たちは、港南緑水公園の前から港南小学校を結ぶ幅3メートル程度の横断歩道で5車線を一斉に通行し渡っているのが現状です。もちろん学童擁護員が安全確保に努めていますが、保護者からの心配の声は絶えません。
 港南小学校がまだ旧校舎だった平成11年6月に、海岸通りを港南大橋に左折した大型保冷車に、同小学校の生徒がはねられ死亡するという痛ましい事故が発生しております。こ存じのとおり海岸通りは交通量が非常に多く、大型トラックやバイク等がスピードを出して行き交う幹線道路です。
 質問は、この横断歩道は通学路になっていると思いますが、区は本横断歩道の危険性の認識を持っているのでしょうか。また、現在どのように安全対策を講じているのかをお聞きいたします。
【答弁内容】
◯学務課長(新井樹夫君)  小学校ではPTAや教育委員会とともに、毎年、春と秋の年2回、交通安全運動に合わせて町会、自治会、警察、各地区総合支所と連携して通学路点検を実施しております。
 ご指摘の場所につきましては、区、学校ともに状況を把握しており、現在、登下校誘導員を配置しております。また、学校での児童に対する安全指導、登下校誘導を徹底しております。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  現状はその対策しかできないと思いますが、海岸通りの上を、御存じのように並行して首都高速が走るため、そこに歩道橋をかけるといったようなことは、多分困難だと思います。一方で、麻布小学校前にある飯倉片町地下横断歩道のような地下道の設置等を求める保護者の声がありますが、この可能性についてお聞きいたします。
◯学務課長(新井樹夫君)  ご指摘の場所につきましては、早急に、所管する東京都と警察に地下道の設置や信号機の時間延長について要望をしてまいります。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  力強いご回答、ありがとうございました。これで質問を終わります。
▼上記質問の動画は「港区議会インターネット録画配信システム」で下記URLでご覧いただけます↓
http://www.minato-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=speaker_result&speaker_id=133

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