平成29年度予算特別委員会「土木費」質問&答弁(議事録)

◯委員(黒崎ゆういち君)  よろしくお願いします。
最初に、品川エリアのまちづくりの計画的な誘導について伺います。昨年の第4回定例会において、品川駅港南口周辺のまちづくりについて質問したところ、武井区長より、リニア中央新幹線品川駅やJR新駅、環状第四号線の延伸計画など、品川駅周辺地域におけるまちづくりの大きな変化を捉え、JR東日本をはじめとした関係事業者とともに、回遊性に富み快適な品川エリアのまちづくりを推進していく。JR新駅から港南側への連絡通路については、港南方面の利便性や品川エリアの回遊性の向上に有効な施設であり、品川駅東西自由通路の混雑緩和を期待されることから、早期の整備に向け、地区計画を所管する東京都やJR新駅を整備するJR東日本と調整していくというご回答をいただきました。一方、最近の新聞報道等によると、JR新駅は2月10日に起工式が行われ、2020年春の暫定開業に向けて工事が開始されたと報道されている。もう一つ、環状第四号線は2月17日に、東京都都市整備局、建設局により環境影響評価手続が開始され、複数の道路計画案の概要が示され、2019年度から2032年度まで工事が予定されているとの報道があります。こうした周辺動向を踏まえ、回遊性に富み快適な品川エリアのまちづくりを推進するためには、品川エリア全体を計画的に誘導していくべきだと考えますが、区の見解についてお聞きいたします。

◯品川駅周辺街づくり担当課長(手島恭一郎君)  品川エリアのまちづくりにつきましては、平成4年6月に、品川駅東口駅前と、それに連なる南北の区域に、品川駅東口地区地区計画を定め、平成23年10月に芝浦水再生センターを中心に港南一丁目地区地区計画を定めました。そして、車両基地跡地と京急本線品川駅を中心とした地域の品川駅周辺地区地区計画が平成28年4月に国家戦略特区に区域決定されるなど、地区計画によりまちの将来像を共有しながら計画的にまちづくりを誘導しています。品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014においても、地区全体の回遊性を向上させる歩行者ネットワークの強化が掲げられており、今後も品川駅及び新駅を起点として、周辺のまちの回遊性を向上させるため、開発の機会を捉え、品川駅周辺地区地区計画や品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014等を活用し、計画的にまちづくりを誘導してまいります。

◯委員(黒崎ゆういち君)  ありがとうございます。品川エリア全体が品川駅周辺地区地区計画や品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014等によって計画的に誘導されていることを理解しました。それぞれの地区計画をつないで回遊性を確保することが、東西を結ぶ動線の整備として重要でありますので、ぜひよろしくお願いいたします。
次に、環状第四号線について伺います。3月1日付、広報みなとにおいて説明会のお知らせが掲載されていました。3月末に説明会が開催されるとのことですが、この説明会以降、どのような手続を経て着工する予定なのかお聞きいたします。

◯土木計画担当課長(小谷武彦君)  今後の手続でございます。説明会以降は、環境影響評価の手続が進められます。特例環境配慮書の縦覧に対しまして提出された意見書について見解書が作成され、都民の意見を聞く会が開催されます。その後、東京都環境審議会を経て、現在、複数案で検討されている計画案が1案に絞り込まれ、その後、都市計画変更案の告示・縦覧、都市計画審議会での審議など、都市計画の手続に入ってまいります。この都市計画手続と並行いたしまして、環境影響評価書が作成されます。都市計画決定された後、説明会を実施し、事業認可を受け、平成31年度には事業に着手するという予定と聞いております。

◯委員(黒崎ゆういち君)  昭和32年からの計画が、いよいよここ数年で形になって、着工が平成31年度ということでした。港南もそうなのですけれども、高輪台、そして白金台も結ぶ、これから非常にハードルが高い道路の延伸になってくると思いますので、地域住民の方への説明も含めて丁寧に進めていただくべく、よろしくお願いいたします。
次に、JR新駅東側連絡通路について伺います。JR新駅から芝浦水再生センターをつなぐ新駅東側連絡通路について、現在の取り組み状況はどうなっておりますでしょうか、お聞きいたします。

◯品川駅周辺街づくり担当課長(手島恭一郎君)  JR新駅から港南側へつながる東側の連絡通路につきましては、平成28年4月に国家戦略特区の区域に認定された品川駅周辺地区地区計画で、車両基地跡地を中心とした品川駅北周辺地区と、芝浦水再生センターなどの新駅東側エリアとの回遊性の確保を目的として整備の方針を定めております。現在、連絡通路の内容について開発事業者が検討を進めており、次の建物計画のための地区計画を定める際に提案される予定となっております。

◯委員(黒崎ゆういち君)  決算特別委員会も予算特別委員会もそうなのですけれども、一般質問も含めて、今の品川駅の東西自由通路の混雑緩和につながる、解消する通路になると思います。港南地域と高輪地域を結ぶ極めて重要な計画であると思いますので、早期に整備が行われることを要望させていただきます。
次に、魅力ある公園・遊び場づくりについて要望します。子育てするなら港区を象徴する光景として、多くの保育園の子どもたちが区内の公園で遊んでいます。大変ほほ笑ましい光景でありますが、よく見ると、遊具の順番待ちで列をなしています。そして、公園の入り口に目をやると、他の保育園の子どもたちが次に遊具が使えるかどうか様子を伺っています。これは港南緑水公園の日中の風景であります。海岸通りを渡って、命がけとは言いがたいが、保育士が細心の注意を払いながら公園に連れていく。実に大変なことだと思います。一方、港南にはほかにも大小を問わずさまざまな公園が存在しています。当然、よい遊具で遊ばせたい、伸び伸びと公園で走らせたいという保育士の思いによって、お散歩の場所が選ばれるわけですが、実際に行ってみたら他の園児がたくさんいるから違う公園に行きましょうという方向転換をするような、簡単な話でもないのが現状だと思います。
このように、よい公園は結果的に園児や子どもたちが集中する傾向にあります。現在、区内における区立の公園、児童遊園、遊び場は119カ所と聞いています。どこの公園や遊び場に行っても特徴があり、魅力ある公園にしていくことで、保育園の子どもたちが分散し、伸び伸びと遊べる場所が増え、豊かな子育て環境になっていくと考えます。この件について、要望とさせていただきますが、区では港にぎわい公園づくり基本方針というものが去年の3月、平成28年3月に策定されています。これを見ると、いろいろ公園がある中で何があるかという表が一覧表になっているのですけれども、極めて偏りがあります。皆さんもご存じのとおり、大きい公園には当然いろんな機能が備わるのですけれども、小さい公園には逆に何もなくて、人も誰もいなくて、子どもたちの姿がないことを考えたときに、やはりエリアで特徴ある公園をどこに定めるかというような基本方針が必要になってくると思います。小谷土木計画課長は新宿区で、実際にこのような複数の機能を持った核となる公園を中心とした機能分担というようなガイドラインを定められております。これを拝見いたしましたが、いろんな機能を突っ込むだけではなくて、どこの地域にどのニーズがあって、それをどう公園で担保していくかというような方針が書かれたものであります。実績としてこのようなことをお持ちになった小谷土木計画課長が港区に来られていますので、ぜひ港区においても、そのような魅力ある公園づくりを推進していただきたいと思います。よろしくお願いします。
次に、第二東西連絡道路について伺います。泉岳寺方面から芝浦水再生センター方面、すなわち港南一丁目に抜ける高輪橋架道橋は、通称お化けトンネル、ちょうちん殺しのガード下と呼ばれています。港南地域にアクセスする場合、札の辻橋、品川駅東西自由通路、八ツ山橋と、このお化けトンネルの4ルートしかなくて、一方通行ではありますが港南側に抜ける、とても便利で重宝されている生活動線になっています。冒頭に質問したJR新駅計画等によって第二東西連絡道路が整備され、この高輪橋架道橋も対面通行となって、車高制限も大幅に緩和される計画だと聞いています。具体的な今後のスケジュールについてお伺いいたします。

◯土木計画担当課長(小谷武彦君)  整備スケジュールについてのお尋ねです。第二東西連絡道路は平成28年7月に事業認可され、品川駅北周辺地区土地区画整理事業の中で整備されております。現在、施行者であるUR都市機構が概略の設計を進めております。平成29年度につきましては、さらに詳細に設計を行い、設計が完了次第、工事に着手する予定となっております。完成時期につきましては、平成32年度を目標としております。

◯委員(黒崎ゆういち君)  平成32年度ということは、新駅の暫定開業と同時に開通するものだと思います。一日も早く、対面通行というのが地域の方の願いでもありますので、できる限り利便性のよい道路にしていただきたいと思います。
最後に、港南地域の保育園に入れない場合、高輪に預けるケースが非常に多いと聞いています。朝の通勤ラッシュ時に、保護者が子どもたちを連れて本道橋を通る場合、自動車や自転車の通行が激しく大変危険な状況であります。お化けトンネルと言われているゆえんは、日中も暗いトンネルだからです。そのような危険な状況を改善するために、せめて朝の通期ラッシュ時だけでも安全対策を講じていただきたいと考えますが、区の見解をお聞きいたします。

◯芝浦港南地区総合支所まちづくり担当課長(村上利雄君)  高輪橋架道橋利用者の安全対策につきましては、出入り口付近に、自動車に徐行するよう表示し、自転車利用者には出入り口付近と架道橋下に、おりて通行するよう注意喚起を表示しております。また、車道と歩道を明確に分離する自発光道路びょうや、トンネル内の車両速度を抑制させる道路びょうを設置するなど、歩行者と車両の安全な利用を促してまいりました。今後も、歩行者、自転車利用者、車両が、ともに安全な利用ができるよう、より効果的な注意を促す看板を設置するとともに、架道橋下の明るさを改善し、事故の防止に努めてまいります。

◯委員(黒崎ゆういち君)  今ご答弁がありましたが、やはり時間帯によって、あそこの使われ方が変化する道路であると思います。やはり、お子さんたちを連れて自転車で、お父さん、お母さんがあそこを通るときに、結構首をかしげながら、本当にかがみながら、道路を自転車に乗って向こうに抜けていくのが、毎朝というか日常の光景で目にします。幾ら、注意喚起をしても、あそこがあのような構造で存続する限り、多分この問題は解決しないと思います。時間制限を設けて車の通行を制限していただくなど、警察なども含めた協議が必要になるハードルの高い事案だとは思いますが、事故が起きてからでは遅いと思いますので、ぜひよろしくご対応いただきたいと思います。以上です。

▼上記質問の動画は「港区議会インターネット録画配信システム」で下記URLでご覧いただけます↓

http://www.minato-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=speaker_result&speaker_id=133
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