【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君) 環境清掃費ということで、環境総務費についてお尋ねいたします。
まず、ヒートアイランド対策についてです。都心の港区では、建物からの人工排熱量増加、都市被覆の変化、都市形態の変化により、平均気温が上昇する、いわゆるヒートアイランド現象が深刻であります。区立小学校の人工芝の校庭は、暑いときには70度もの表面温度を超える記録も出ております。便利なものですが、身長を考えると、子どもたちが熱中症にかかりやすい環境も側面として出てきております。そのようなヒートアイランド現象に対する主な対策として、一般的には、1、屋上や壁面に対し高反射率の塗料の塗布、2、屋上緑化の推進、3、保水性建材の導入等が行われております。現在、区では、平成17年度からクールルーフの推進や、平成15年度から屋上緑化推進の対策を行っておりますが、2020年夏の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、日本を代表する都市として快適な環境整備は必須であると考えております。
そこで、2つ質問させていただきます。1つ目は平成26年度決算によると、クールルーフ推進費用の2,300万円が不支出となっておりますが、区のクールルーフ推進の進捗状況とこの先の展開についてお聞かせいただければと思います。
そして2つ目は屋上緑化推進の助成適用範囲についてもお聞かせいただければと思います。
【答弁内容1】
◯地球温暖化対策担当課長(野島雅史君) 高反射率塗料工事費助成の平成26年度実績については、35件で約1,020万円となりました。予算額3,330万円に対し、不用額が2,310万円となり、執行率は30.6%となりました。平成22年度の69件に対し、平成23年度から平成25年度までの間は、おおむね110件で推移してきたことから、東日本大震災後の省エネの機運の高まりが影響したと考えられます。しかし、そのような中で平成26年度に35件と減少したことは、平成26年4月に行われた消費税率の引き上げが一つの要因となったのではないかと推察されます。
クールルーフに対する区民の関心と本助成制度の認知度を高めるため、広報みなとや区のホームページなどでの周知に加え、平成27年度は新聞折り込みチラシによる周知を行いました。また、施工業者の本助成制度に対する認知度を高めるため、平成26年度から区内塗装業者へのダイレクトメールによる周知を行っています。今後も、さまざまな機会を捉えて周知を徹底することにより、クールルーフを推進していきます。
【答弁内容2】
◯高輪地区総合支所長・環境リサイクル支援部長兼務(環境課長事務取扱)(横山大地郎君) 屋上緑化に関してでございます。ヒートアイランド現象の緩和をはじめとした都市環境の改善、生活環境の向上を図ることを目的として、民間建築物の屋上やベランダ、壁面等に新たな緑化をする場合に経費の一部を助成して、屋上緑化等の推進を図っているところでございます。この屋上緑化助成の対象は、調査設計費、屋上の防水工事、そして植物に水を供給する装置の設置工事、基盤となる土の造成及び植栽工事が対象経費となっております。助成額としては、助成対象経費の2分の1または1平方メートル当たり2万5,000円のいずれかの低い方で、1件当たり500万円が助成限度額となってございます。造成工事の実績は毎年10件前後でございます。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君) ありがとうございました。
最新の商品なのですけれども、人工芝においても、天然のヤシがらを使って、表面温度が40度までいかないような商品も出てきております。クールルーフ及び屋上緑化等に関しましては、さまざまな新商品が民間を主体に開発されておりますし、一方で東京都及び国からも研究に関する助成も出ていると聞いております。ぜひ、場所、用途などそれぞれ、さまざまなものがあると思いますので、そこに合った人工物でも使っていただけるような柔軟な施策を期待しております。ありがとうございました。
▼上記質問の動画は「港区議会インターネット録画配信システム」で下記URLでご覧いただけます↓
http://www.minato-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=speaker_result&speaker_id=133
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