平成26年度決算特別委員会「民生費」質問&答弁(議事録)

【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  それでは、民生費について、2つの項目を質問させていただきます。
 まず、バリアフリー社会の実現についてです。ハート・プラスマーク、皆さんはこのマークを思い浮かべることができますか。内臓に障害があっても、外観からはわからないため、公共交通機関や学校、職場、商業施設等でつらい、しんどいなどの声を出せず我慢している方がいらっしゃいます。一般社会にそのような方々の存在を視覚的に示し、理解の第一歩とするために、このマークは生まれました。公共スペースにこのようなマークを表示し、その方々の存在を示す活動が徐々に広がってきています。
 私も、議員になる前に、NPO法人ハート・プラスの会と連携し、このハート・プラスマークのリーフレットを港区役所2階、障害者福祉課の窓口に置かせていただきました。その節はありがとうございました。
 そこで質問は、区におけるハート・プラスマーク普及の推進状況についてお伺いさせていただきます。
【答弁内容】
◯障害者福祉課長(加茂信行君)  区は、障害に関するシンボルマークについて、ホームページや障害者のためのサービス一覧、広報みなとの障害者サービス特集号などを通じて、広く区民への普及啓発に努めております。ハート・プラスマークの普及について、ハート・プラスマークを作成している特定非営利活動法人ハート・プラスの会に問い合わせをしたところ、全国の普及実態は、現在把握はしていないが、今後調査を行う予定との回答がありました。今後とも、ハート・プラスマークをはじめとした障害に関するシンボルマークについては、その障害についての理解を促進し、障害を持つ方が暮らしやすい社会となるよう、普及啓発に取り組んでまいります。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  ありがとうございます。区有施設等への積極的な掲示やその他区が発行する刊行物等での使用をお願いいたします。
 次に、高齢者や障害者が自立できる社会の実現についてお伺いいたします。区では、いきいきプラザや障害保健福祉センターで、高齢者や障害者の方々の自立を支援しています。これらの施設では、特徴あるプログラムやサービスを日々行っているものと思います。
 そこで質問は、区内にお住まいの高齢者や障害者の方々がどの程度これらの施設を利用しているか、また利用されていない方々にはどうアプローチしているか、現状をお聞かせいただければと思います。
【答弁内容1】
◯高齢者支援課長(茂木英雄君)  いきいきプラザは、区内16カ所に設置しており、高齢者を含めたいきいきプラザ全利用者は、平成26年度、敬老室や集会室等の貸室、喫茶その他の諸室の利用者及び各教室事業への参加者合計で89万2,902人になります。現在、より多くの高齢者にいきいきプラザを利用していただけるよう、港区立いきいきプラザ等施設案内パンフレットを作成しているほか、高齢者サービス案内冊子の「いきいき」や広報みなとの高齢者サービス特集号でも、いきいきプラザについてご紹介しております。
 また、いきいきプラザでは、地域訪問事業として、高齢者のみの世帯のうち、70歳の高齢者については、チラシや高齢者サービスの案内を個別に配布し、多くの方に来館していただけるよう情報提供に努めております。
 いきいきプラザの利用者は増加傾向にありますが、今後、ひとり暮らし高齢者等の状況を把握するため、民生委員が高齢者世帯を訪問する単身世帯実態調査や、寿商品券の配布の機会などを活用しまして、さらに利用促進を図ってまいります。
【答弁内容2】
◯障害者福祉課長(加茂信行君)  平成26年度の障害保健福祉センターの主な利用状況ですが、通所での事業として、こども療育を行うこども療育パオに47人、日中活動を支援するみなとワークアクティに30人、工房アミに39人、年齢や障害の程度に応じた機能訓練には延べ1,252人が通所しています。また、障害に対する各種相談に1,229人、ショートステイ利用は延べ1,487人、さらに障害者が社会参加の機会を持つための講演会や講習に延べ1,570人、このほかに障害者が趣味を楽しむための15の自主グループが活動しています。
 障害保健福祉センターの事業については、各地区総合支所の障害担当のケースワーカーや、広報みなと、区のホームページで広く周知を行っています。また、障害者が障害福祉サービスを受ける際に必要なサービス等利用計画を作成する相談支援事業者が、障害保健福祉センターとの連携の中で、利用について案内を行っています。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  大変詳細なご報告、ありがとうございました。
 一方、2020年に東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されるにあたり、スポーツに焦点が当たっております。区は、パラリンピックをはじめとした障害者スポーツが、障害者にとってどのような意義があるとお考えでしょうか。また、区として障害者スポーツに対して今後どのような取り組みを行っていくか等、プランがございましたら教えていただければと思います。
【答弁内容】
◯障害者福祉課長(加茂信行君)  障害者スポーツは、障害者の生きがいや生活の質の向上に加え、地域社会の活性化や健康長寿社会、共生社会の構築に貢献するものと考えています。区では、公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団主催の障害者スポーツの集いの開催を支援するとともに、今年度は、区内の障害を持つアスリートを障害者週間記念事業の式典にお招きしてトークショーを行うなど、障害者スポーツへの理解と促進に努めております。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  ありがとうございます。区内には多くの企業がありまして、その企業の中にも障害者スポーツを積極的に推進しているチームがありますので、ぜひ連携をお願いしたいと思います。
 また、今大変話題となっております世界的スポーツの祭典であるラクビーワールドカップが2019年に、そして東京オリンピック・パラリンピック競技大会が2020年に東京にやってくる機会がございます。これを契機に、高齢者が介護予防事業へ参加したり、スポーツや運動を始めるきっかけとなったりするなど、高齢者のいきがいづくりや社会参加を促進し、健康な生活の維持向上につながるよう取り組んでいっていただきたいと思いますが、区のお考えをお聞かせいただければと思います。
◯高齢者支援課長(茂木英雄君)  昭和39年に開催された前回の東京オリンピックは、多くの高齢者にとって鮮明に記憶されており、一人ひとりがそれぞれの思い出をお持ちのことと思われます。また、前回の東京オリンピックがその後の日本のスポーツ振興、さらには国民の健康増進に寄与したと考えております。現在、いきいきプラザでは、健康体操やマシントレーニング等の介護予防事業や、卓球、スポーツ吹き矢、輪投げ、太極拳等の教室の開催など、健康維持につながる事業を実施するとともに、高齢者のいきがいづくりや健康増進を図るため、年1回、さわやか体育祭を開催しております。今後、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催をきっかけとして、高齢者に対する介護予防やスポーツを通じたいきがいづくりや社会参加を促進し、健康な生活を維持向上できるよう、積極的に取り組んでまいります。
【質問内容】
◯委員(黒崎ゆういち君)  前向きなご答弁、ありがとうございます。高齢者の方が、スポーツや大きな国際的なイベントに参加して、ボランティアとして十分活躍できる時代だと思っております。区として積極的なプランの策定をお願い申し上げ、質問を終わります。
▼上記質問の動画は「港区議会インターネット録画配信システム」で下記URLでご覧いただけます↓
http://www.minato-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=speaker_result&speaker_id=133

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