平成30年度予算特別委員会「土木費」質問&答弁(議事録)

◯委員(黒崎ゆういち君)  よろしくお願いします。
 最初に、公園について伺います。
 初めにルールの策定についてです。現在、区立の公園や児童遊園・遊び場は合計117カ所あります。それぞれ大きさや形状が違う中で、用地の特徴を生かした運用がされていると思いますが、これらの公園等における使用ルールはどのように決定し、どのように運用されているのでしょうか、お伺いいたします。

◯土木課長(小谷武彦君)  公園等の使用ルールは、利用状況や立地、設置される施設を踏まえ、主に他の利用者の迷惑となる行為の制限や、バスケットコートなどの運動施設の夜間の利用時間を定めるなど、公園ごとに必要なルールを区が定めています。また、公園の整備計画を検討するワークショップの中で、利用方法や使用ルールについて意見をまとめることもあります。

◯委員(黒崎ゆういち君)  わかりました。
 次に、ドッグランの整備についてです。大きな公園においては、ドッグランも整備されています。誰もが安全で使いやすい公園となるように整備を進めている中で、どのような判断においてドッグランが整備されているのでしょうか。また、ドッグランの整備や運用の中でトラブルや問題等が発生しているのであればあわせてお伺いをいたします。

◯土木課長(小谷武彦君)  ドッグランは、人と犬が共存できる快適なレクリエーション空間を目指して整備した施設で、平成23年3月に策定しました、区立公園におけるドッグラン設置に基本的な考え方に基づき、1 標準面積の確保、2 公園利用者の理解、3 近隣住民の理解の3条件が整うことをドッグラン整備の判断基準としております。整備上の課題といたしましては、隣接地の迷惑にならない距離がとれる用地の確保が困難なことです。また、運用上の問題は、犬の鳴き声に関する近隣からの苦情やフンの始末など、ドッグラン利用者のマナーに関する問題が発生しております。

◯委員(黒崎ゆういち君)  ありがとうございます。先ほどお話しした公園独自のルール及びドッグランのルール等、基本的には公園は公共用地ということで、誰もが快適で使いやすい場所であると思います。一方で、ドッグランに関しては、ドッグランを利用する側の意見、そして、近隣住民が騒音等の被害を受ける場合もあろうかと思いますので、使う人と周りの人のいざこざができないような環境整備をぜひ区には取り持っていただいて、双方が快適で、そして、なくてはならない場所になっていくような努力・調整をお願いしたいと思います。
 次に配置計画についてです。昨年の予算特別委員会においても要望しましたが、それぞれの特性に沿ったエリアで、特徴ある公園をどこにどのように定めるのかという配置計画が、2016年の港にぎわい公園づくり基本方針で策定されております。そして、この中にはさまざまな方針が示されているわけですが、この現在の進捗状況はどのようになっているのでしょうか、お伺いいたします。

◯土木課長(小谷武彦君)  特徴ある公園の配置計画につきましては、港にぎわい公園づくり基本方針で地区単位のエリアで公園の位置づけや利用タイプを定めています。現在、この方針に基づき、芝浦公園では、遊び集う公園として草地の広場と魅力ある遊具、ビオトープを設置しております。また、西久保巴町児童遊園では、くつろぎ・安らぐ児童遊園として、遊具や休憩施設の充実を図るなど、配置計画に基づき特徴ある公園づくりを進めております。

◯委員(黒崎ゆういち君)  ありがとうございます。
 次に、スポーツ・運動施設や遊具等の整備についてです。現在一部の公園には、バスケットコートや投球場、ゲートボール場、自転車コース等のスポーツ・運動施設が、また、それぞれの公園ごとに遊具や砂場といった施設が整備されています。一方、地域からの要望は、それぞれのエリアで既に存在する施設等によって公園に求められるニーズも違うと思います。これらの特徴ある公園の施設は、どのようなプロセスを経て整備計画に盛り込まれるのでしょうか。また、地域の要望があるのであれば、それはどのようにしたら実現するのでしょうか、あわせてお伺いいたします。

◯土木課長(小谷武彦君)  運動施設等の比較的規模の大きな公園施設の整備につきましては、全面改修等の整備において実施することとなります。整備に際しましては、住民参加によるワークショップにおいて、地域の要望を踏まえ、安全に利用できる施設配置や植栽地、休養スペースなど、公園施設全体のバランスを考慮して検討を行い、公園整備の基本計画を策定しております。

◯委員(黒崎ゆういち君)  改修のタイミングや計画の中での話だと思うのですけれども、一方でラグビーワールドカップ2019日本大会、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会等のレガシーをどうつくっていくのかという意味では、公園の中に運動施設、身近にスポーツができる場所だったり、遊具、最近は懸垂したりとかぶら下がったり、健康増進の遊具等もたくさん出ております。そういった施設が港区の中には数が少ないので、ぜひここを整備していっていただきたいと思います。
 一方で、総務費でもお話ししましたふるさと納税であったり、民間のクラウドファンディング等で寄付を募ることで、そのようなものが実現する形になるのであれば、そこもぜひ連携をしながら、レガシーとして残るようなまちづくりをしていただきたいと思います。
 次に、高輪橋架道橋について伺います。まず、第二東西連絡道路の整備スケジュールについてです。現在の第二東西連絡道路の整備スケジュールについてお聞きいたします。

◯土木計画担当課長(小林秀典君)  第二東西連絡道路は、土地区画整理事業の施行者であるUR都市機構が整備を行います。当初前面通行どめの施工を行い、平成32年度の完成を予定しておりましたが、近隣住民に配慮し、歩行者を通行させながらの施工へ見直しを行っております。現在、鉄道事業者のJR東海、JR東日本が概略設計を進めており、平成36年度に予定されている品川駅北周辺地区のまち開きを目標に整備スケジュールの調整を図っております。

◯委員(黒崎ゆういち君)  次に通行量について伺います。現在、歩行者や自転車以外は高輪から港南にかけて一方通行となっています。かつては双方向だった歴史もありますが、新しく完成する第二東西連絡道路は、歩行者や自転車以外も双方向通行になり車高制限も大幅に緩和される計画です。高輪と港南を結ぶライフラインである現在の高輪橋架道橋の通行量はどれくらいのものになっているのでしょうか、お伺いいたします。

◯土木計画担当課長(小林秀典君)  平成29年7月現在の通行量は、自動車は1日あたり約2,300台、歩行者は約3,900人、自転車は約1,070台の通行があります。また、朝のピーク時間では、1時間あたり自動車が約140台、歩行者が約800人、自転車が約130台となっております。

◯委員(黒崎ゆういち君)  非常に使用量が多い道路だということが改めてわかりました。
 次に自転車走行についてです。昨年の予算特別委員会では、歩行者、自転車利用者、車両の安全対策を確保するべく質問いたしました。その際、「自動車に徐行するよう表示し、自転車利用者には、出入り口付近と架道橋下において、おりて通行するよう注意喚起を表示しております。また、車道と歩道を明確に分離する自発光道路びょうや、トンネル内の車両速度を制御させる道路びょうを設置するなど、歩行者と車両の安全な利用を促してまいりました。今後も歩行者、自転車利用者、車両がともに安全な利用ができるよう、より効果的な注意を促す看板を設置するとともに、架道橋下の明るさを改善し、事故の防止に努めてまいります」とご答弁をいただきました。特に今回は自転車走行についてルールが守られていない状況を目撃します。私も車を運転して、自転車が車道を逆行してくるケースであったり、もしくは前方を走って、後ろから見ているとヒヤヒヤするような場面があります。過去にも自転車が縁石に乗り上げるなど重大事故が発生した現場であると聞いていますが、このような状況において道路管理者として区の見解をお伺いいたします。

◯芝浦港南地区総合支所まちづくり担当課長(海老原 輔君)  高輪橋架道橋につきましては、徐行等注意喚起の表示、自発光式や、車両速度を抑制させる道路びょうを設置するなど、歩行者や自転車利用者・車両に向け、安全な利用を施してまいりました。しかしながら、いまだに自転車での利用者の中にルールを守られない方がいることも事実です。現高輪橋架道橋にかわる第二東西連絡道路の整備がされれば、交通の安全が確保できますので、それまでの間、引き続き注意喚起と安全対策を施してまいります。

◯委員(黒崎ゆういち君)  お願いします。近くでは大規模な工事が多発しておりますので、それに伴う誘導員等も配置されるような計画が建設常任委員会では報告されています。それらも含めて、ぜひ、標識だけではなくて、人の手も含めて指導をいただきたいと思います。特に品川駅については、スーモという民間事業者が発表した住みたいまちランキング2018において、今回港区で唯一4位、去年は5位という評価をいただいて、住みたいまち自治体ランキングでは港区は堂々1位となっております。細かい話かもしれませんが、ぜひ、魅力向上に向けて、新しい開発とあわせて整備も進めていっていただければと思います。
 次に、再開発における歩行者動線について伺います。まず、駅との地下接続についてです。港区の場合、主に東京メトロや都営地下鉄などの地下鉄がメインになると思いますが、再開発において、駅との地下接続が発生するケースはどのような場合になるのでしょうか。また、条件等があるのであればお伺いいたします。

◯再開発担当課長(大久保光正君)  再開発において駅と地下接続するためには、計画地が地下鉄駅に近接する位置にあり、既存の地下鉄駅出入り口や周辺交差点が混雑し、また、幹線道路により街区間の移動が容易でないなどの課題を抱えた地区が対象となります。そして、開発事業者は鉄道事業者等と調整し、駅利用者や地域住民の方が駅や街区間を安全で快適に移動できるよう、バリアフリーに配慮した歩行者ネットワークを確保することが必要になります。

◯委員(黒崎ゆういち君)  最後に、想定と違う場合の対応についてお伺いします。計画や設計段階において、再開発事業による利便性が高まる前提で天候や気候に左右されない駅との地下接続は、再開発事業の価値を高め、快適な歩行者ネットワークの形成に大きく寄与し、地域全体の魅力向上に直結します。一方、事業者や設計者が考えた動線が完成後思った以上に使われない場合もあると思います。通勤時であれば、1歩でも1秒でも早く目的地に到達するのであれば、天候や気候、横断道路を渡ることもやぶさかでないというのが人間の心情であります。また、新たに周辺の再開発によって、当時想定していた思惑と全く違う動線が形成されることもあるかと思います。ここで問題なのは、駅に向かう地域住民の方々です。ビルが完成してテナントが入居し、1,000人規模の入居者が逆行して駅にたどり着くのが一苦労、人の波をかき分けて駅に向かい階段をおりていくのは恐怖だという話を、溜池山王駅を利用する方からお聞きしています。このような場合、区はどのような対応をされているのでしょうか、お伺いいたします。

◯再開発担当課長(大久保光正君)  再開発の計画地と駅を地下接続する場合は、建物の床面積や導入用途に応じた歩行者人数を推計するとともに、現状の駅利用者数、周辺道路の歩行者数も勘案した上で、地下歩行者通路について必要な幅員などを設定しております。通勤のピーク時間帯などにおいて、地域住民の方が駅に向かうことが困難な状況にある場合には、鉄道事業者及び開発事業者が通行実態を確認し、通行区分の設定や場内アナウンス、テナントへの周知など、混雑緩和につながるさまざまな対策を検討するよう、区は各事業者に依頼してまいります。

◯委員(黒崎ゆういち君)  今の答弁は赤坂一丁目のケースだと思いますが、現在はまだ再開発組合が存在する時期ですので、このような問題等については地元と事業者が一緒になって取り組んでいき、完成後どのようなケースであるか注視しながら対応を進められると思うのです。一方で、前々からお話ししております品川駅の第二東西自由通路においては、想定された以上のビルが乱立しまして、キャパシティ以上の通行量が起こっている現状もございます。当然、時期的なものによって全然違ってくるわけなのですけれども、想定ができる・できない等もそのときによってそれぞれ状況は変わると思います。区としては、ぜひ、進化するこの港区のまちづくりの中で事細かな対応を拾い上げていただいて、今のような、特にビルができたために前と全然違う環境になってしまったということがないように、まあ、あるとは思うのですが、そこをどのように対応するか、事業者任せではなく区も積極的にご指導いただきながら、誰もが快適で地域共生社会を目指せる土壌を育んでいただければと思います。
 以上です。

目次